森林セラピーロードとして2007年3月に認定された久保谷ロードは、片方に久保谷川の渓流を見下ろしながら、もう片方に90年近い歴史を刻む手造りの水路の脇を歩く道です。
昼間でもほの暗い鬱蒼とした四万十源流の森の奥にひっそりとたたずむ3000mの、水に富んだ小路・・・この道を歩いていると、なぜか、心がほっと落ち着いてきます。
この安心感、って何だろうね・・・・?セラピーのスタッフで頭をかしげていました。うーん、あれっ?これってひょっとして、お母さんのおなかの中にいた頃の感覚?あるメンバーがつぶやきました。そう言われてみれば、そうかもしれないなあ、水量を誇る久保谷川からは、ざーっという低調なバックグラウンド音が常に聞こえ、胎児がおなかの中で聞いている音にそっくり。実際、生まれたての赤ちゃんが泣き止まないとき、ザーという胎内音を流す市販のぬいぐるみをそばに置いてあげると安心して泣き止み、眠ってしまいます。そして、0.6%という殆ど平らに感じる勾配をゆっくりと流れる人工の水路の流れのスピードは秒速約0.4m、これは人間の動脈を流れる血流の速さと一致しています。おなかの中の赤ちゃんは、お母さんのおなかに宿ってから生まれてくるまでの280日間、お母さんと自分の血流のスピードとリズムを無意識に感じとっている可能性があります。 そして、水に富んだ環境は羊水の、日差しをさえぎってほの暗い森は子宮の中の感覚を呼び起こすのかなあ、そうかもしれない、と皆で納得してしまいました。
実際、これまでモニターツアーに来られた方々のリラクセーション度を、血圧やストレス物質のひとつである唾液アミラーゼ、抑うつ質問紙などで測定してみると、ほとんどの方たちが一様にリラックスされていることが実証されています。
皆さんも日ごろのストレスフルな心身を癒しに歩きに来られませんか?森のセラピーの宿もリラックスするには、とってもお勧めですよ。